内容説明
“海の母”の哀しみとおかしさを知ったぜ。絵詞作家内田麟太郎の初の自伝的エッセー。併録「絵本・テキスト作法」。
目次
生年月日、そして父
母は女優
新しい母
上京
川崎へ
ばばしゃん
恩師財保先生
高校時代
詩を書いていく
少年詩集を出す
私の妊娠事件
救世主・季刊『飛ぶ教室』
長新太さんにもらった宿題
若い人たち
「接近遭遇ホルモン焼」
「ともだちや」誕生秘話
絵本『はくちょう』をご一緒して
著者等紹介
内田麟太郎[ウチダリンタロウ]
1941年、福岡県生まれ。絵本の構成、文を担当する絵詞(えことば)作家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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lonesome
47
内田麟太郎さんの小さい頃から絵本を書くに至った現在までを綴ったエッセイ。幼い時に亡くなってしまったお母さんを偲びお母さんとの思い出の残る記憶を頼りに訪ねたエピソード、甘えることの出来なかった新しい母のこと、奥さんとの馴れ初めや交換日記のこと。詩人だったお父さんのこと。内田麟太郎さんは詩集から知った自分は内田さんがどんな詩人を好きで影響を受けてきたのか知ることが出来てよかったし、童話と絵童話と絵本の違いを知り、内田さんの絵詞作家という肩書きの由来に絵本のなんたるかを教えてもらえたような気がする。2015/01/19
魚京童!
12
ともだちやの人だ。なんか人を取り違えてた。だからなんか不思議だなって思ったんだ。まー別に誰だっていいんだけど。2018/09/27
mari
12
ともだちやシリーズや、山本孝さんとの行事絵本で、内田麟太郎さんにより興味を持って、読んでみました。まさか、こんなに楽しめるお話を書く内田さんに哀しい過去があったとは驚きました。あとがきに乳児期幼児期に心がうけた傷は三島や、芥川に自死を与えたが、書くことで漱石はそこを越えた。とあり、内田さんもその一人ということなんだな、と思いました。内田さんの色々な表情のある絵本をもっと読みたいな。2015/01/24
ぽけっとももんが
11
こどもたちがまだ小さかった頃、図書館で氏の講演会が開催された。「ともだちや」の人気がとても高まっていた、その時期。何も知らず面白い話が聞けるかとのこのこ出かけたのだけれども、継母との葛藤などかなり重い話だった。とても柔和で穏やかな方だったので、ここまでたどり着くまで、いや話ができるようになるまでどれだけ大変だったのだろう、と長い年月を思ったのだ。おそらく継母も辛かったのだろう。絵本と絵童話の違いや、絵本を作るために画家さんを選ぶ過程、テキスト作法などの楽屋裏の話も興味深い。2018/05/13
しょうじ
3
あちこちで目にする内田麟太郎さんのことばが出来上がるまでのエッセイ。泣きました、あたたまりました、笑いました。まるさんかくしかくがプカプカ配置されているので、エッセイとして読むもよし、絵詩を知るための1冊としてもおすすめできます。 いいなぁ、麟太郎さん。哀しみを抱えてきた人だからなのか、麟太郎さんのことばで描かれると、人が、名前をつけられて(モチロンもともとついてるんだけど)いくみたい。2021/09/30
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