目次
1 私鉄編(北多摩郡に汽車が来た;府中の鉄道史は「砂利鉄」に始まった;京王沿線・日野市南部の激変;大栗川はこんなに蛇行していた! ほか)
2 JR・モノレール編(立川と奥多摩街道;東京・神奈川の境界はこんなに蛇行していた!;すべての道は青梅に通ず;JR青梅線―青梅~奥多摩 ほか)
著者等紹介
今尾恵介[イマオケイスケ]
1959年横浜生まれ。(財)日本地図センター客員研究員、日本国際地図学会評議員、関東学院大学非常勤講師。中学生の頃から国土地理院の地形図に親しみ、管楽器専門誌「パイパーズ」編集者を経て91年よりフリー。地図・地名・鉄道に関するエッセイなどを書籍、雑誌で執筆。日野市在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
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しとらす
4
日野市在住の著者が、多摩信用金庫運営の雑誌「たまら・び」に掲載していた原稿を再構成して出版された、多摩地域を中心とする鉄道とその沿線の今昔物語です。昨今ではtvの街歩き番組で取り上げられている話題も多かったですが、本に載っている実際の地図を見ると、違った味わいがあり面白かったです。以前に読んだ柳田国男の「地名の研究」と重なる地域もままあったので、時代比較するのもまた面白かったです。2020/08/15
マカロニ マカロン
4
個人の感想です:B+。表紙背表紙見返しと続く「京王電車」の絵図が見ていて飽きない。箱根山の向こうに台湾とか下関釜山朝鮮とか書かれていて、多摩の絵図のはずなのに、グローバルな視点が盛り込まれていて、昔の人はすごいと思った。本の内容も、明治期から現在までの国土地理院の地図を比較しながら、鉄道沿線の変化が良く分かる。昭和初期の地図を見ると家もまばらで等高線がくっきりしていたり、多摩川の流れ方など今は随分地形が変わっていることがわかる。虫眼鏡を片手に地図を読んだが、目が疲れ、読むのに時間がかかったが、楽しめた。2013/01/19
tkmt
3
多摩地域はただの原野であった地域が江戸開府以降江戸、東京と膨張し続ける大都市の影響下に常にあり、中心核に乏しいママ発展を続けてきた稀有な地域。武蔵野が開発され家家に変わっていく様子が分かるが、やはり「何とは分からないがこれはそうなっていると思い込んでいるもの」の正体がわかると面白い。立川断層と玉川上水の関係は怪しいが。2019/04/26
Teo
3
多摩を走る鉄道路線について古くは明治、或いは大正・昭和前期と現在の地図を比べてその沿線の変化をひとつひとつ辿る本。多摩の地理勘が無いとちょっと辛いかもしれない。私は楽しく読んだし、立川の青梅への下り線の曲線路が何故あんな形なのかも初めて分かった。2009/10/16
aeg55
2
雑誌「多摩らび」を見てバックナンバーを探したが、多摩図書館にも無いので諦めたが、連載をまとめた書籍となっていた。 多摩地区の鉄道の繁栄は、木材、石灰、砂利、そして、軍および軍需産業、学校に支えられてきた、という事実を再確認する。戦後も米軍の活動を支えてきた。 一見、ほのぼのとした今昔物語に見えるが、鉄道はやはり、富国強兵、殖産興業の要であった。 神奈川から多摩、埼玉まで拡がった、巨大な軍都をつなぐ鉄道網という事を忘れてはならない。2019/08/28
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- 和書
- 首相官邸の前で