内容説明
肉体は衰え、死は等しく訪れる。だが最後の一息まで、人生を積極的に生き抜きたい―半生は「楽よりも苦が多かった」という著者が、忍び寄る老いをどう迎え討ち、生きがいと幸福を手に入れたのか。「自分の始末は自分で」「いじわるばあさんの資格」「猛暑の中の涼風なる姿勢」等、生きる勇気と歓びを伝え続けた最晩年エッセイ、待望の文庫化。
目次
第1章 老いの始末―最後の一息まで、人生を積極的に生き抜きたい(今日のいのちの次に死がある;夫のおかげで好きな人生を生きられた ほか)
第2章 心の支え―神さま、私の心に住みつづけてください(いのちの一滴をも有効に使って;愛の心はどこへ ほか)
第3章 自然との共生―ひとの心の育つところ、いのちの活きるところ(大人が失った他人のために心を配ること;大自然へのおそれを知っているか ほか)
第4章 教育の根―今、言い残しておきたい一番大事なこと(“ひとが怖い”社会に誰がした?;いじめ、自殺の底にあるいのちの軽視 ほか)
第5章 今日のいのち―心を静かにして、落ちついて(いじわるばあさんの資格;命は人を待つものかは ほか)