目次
自分―疑問符をいっぱい持とう
生きる―書く前に走れ!
夢―「賭博」は、時間的な人生の燃焼
愛―あたしが娼婦になったら
しあわせ―しあわせというのも年老いるものだろうか?
言葉―言葉は薬でなければならない
創造―書を捨てよ、町へ出よう
正義―正義と悪とは、つねに相対的な関係
死―私の墓は、私のことばで充分
あした―あした死ぬとしたら、今日何をするか?
著者等紹介
寺山修司[テラヤマシュウジ]
1935年、青森生まれ。54年、「短歌研究」新人賞受賞。早稲田大学在学中より歌人として活躍。57年、第一作品集『われに五月を』刊行。67年、演劇実験室「天井棧敷」創立。劇作家・詩人・歌人として数多くの作品を発表し、演出家としても世界的名声を獲得。マルチな才能を発揮し、オピニオンリーダーとして活躍する。83年5月4日、肝硬変と腹膜炎のため敗血症を併発し死去、享年47(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
バネ
71
「幸福とは幸福を探すコト」「明日死ぬとしたら、今日何をするかを考えるコトから始めなければならない」相変わらず辛辣であるが、真実をついたコトバの数々。人生にオチた時、迷った時はこの1冊。2023/12/15
吉田あや
70
久しぶりの寺山修司に、やっぱり大好きだと心から見惚れる。二律背反する想いを言葉として切り取り種明かしをしてくるような、根底にある命の力強さに言葉を与え、表現する寺山修司の世界の断片が詰まった1冊。正義も、人生に数多ある悩みも、疑問も、生きることも、死ぬことにも、多様性を持たせ、感興を湧かせ、世界と繋がる力としていく彼の想いと言葉には、血が濃く通い、明日を思わせる。ふりむくな、ふりむくな、うしろには夢がない。ナイフを刺し込んだ傷口から強引に薬を流し込むような寺山修司の世界が愛おしい。2018/07/21
すしな
20
054-22. 群れないとはすなわち捨てることかなと。本当に捨てるかは別として、自分が帰属してる仕事、役得、家庭、価値観から離れることで見えてくることも多いのではないのでしょうか。少なくとも20代は、親元や故郷を離れたほうが良いiいうのは同意でした。居心地のいい場所から飛び出して、自分の知らなかった常識や正義に触れることで、自分が自分自身についている嘘を見極める作業を一生に一回は経験したほうが、長い人生は生きやすくなるんじゃないですかね。2022/05/24
conegi
7
初寺山修司。寺山修司のいわゆる「名言集」のようで、それぞれがなんとなく深いメッセージという感じはあるのだが、あまりピンとこず。やはり予め寺山修司という人間をよく知らないと刺さらないのだろう。ある程度は他の作品に目を通してからの方が良かったのかも。2023/02/13
東海林 界
4
どこかで聞いたフレーズが出て来るたびに寺山修司の凄さを思い知る。時代を超えて残り続ける言葉はズバズバと歯切れがよい。本質を見抜いたインパクトにあふれた言葉をまとめた本。 「本は書斎で読み、セックスは寝室でする」という保守的な考え方に反対なのである。 引用、これを保守的な考えと言ってしまえるとは…。決まった場所で決まった何かを行う固定の不自由さを解いてくれると同時に固定概念を打ち壊す力を感じた。 文学というのは書き手が半分しか作らないで読み手があとの半分を作ると思っている。これは意外だったので目から鱗。2025/09/05