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魚群記―目取真俊短篇小説選集〈1〉

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  • サイズ B6判/ページ数 330p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784877144319
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0393

内容説明

清冽な感性にユーモアの滲む著者20代の傑作8篇を収録。

著者等紹介

目取真俊[メドルマシュン]
1960年、沖縄県今帰仁(なきじん)村生まれ。琉球大学法文学部卒。1983年「魚群記」で第11回琉球新報短編小説賞受賞。86年「平和通りと名付けられた街を歩いて」で第12回新沖縄文学賞受賞。97年「水滴」で第117回芥川賞受賞。2000年「魂込め(まぶいぐみ)」で第4回木山捷平文学賞、第26回川端康成文学賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

J D

77
 正確には再読です。ただ、以前5年くらい前に読んだときは、あまりの暗さと息苦しさで途中で断念したので、「魚群記」以外は新鮮に読めた。でも、重さや息苦しさは変わらず、いや、少し増したようにも感じた。生と死と性プラス怒り。そんな事柄を軸に各物語が展開する。目取真俊さんの作品もっと読まれて欲しいなと思いながら読了。「風音」と「蜘蛛」が良かった。2025/03/15

ダイ@2019.11.2~一時休止

77
8編収録の短編集ですが単行本未収録は2編のみ。つまり自分も未読は2編のみだった・・・なんか損した気分。2017/05/29

翔亀

48
【沖縄66】芥川賞受賞「水滴」より前の初期短編8つを収める。作家二十代の作品で、みずみずしい感性による繊細で、実験的手法の作品が多い。その後の沖縄戦など<沖縄の怒り>は表出されておらず、少年時代や日常生活を題材にとっている。しかし、作家の視線は定まっている。魚の目であったり、文鳥であったり、蜘蛛であったり、障がい者であったり、呆け老女であったり、<弱いもの>への暴力や攻撃(この描写がヒリヒリする痛痛さ)が、逆襲されるという構図になっている。いわば穢れの神聖への反転。そして、見え隠れするのが、あるいは↓2022/02/07

りつこ

37
辛かった…。非常に美しい文学的な文章なのだが、内蔵をえぐり出されるような痛みを伴う読書。全編に怒りと悲しみと生と死が溢れていて圧倒され、見たくないものを目の前に差し出され思わず目をそらす。救いはそれでも生きていることと、死はすべての終わりではない、ということか。2015/05/10

燃えつきた棒

32
「魚群記」: 少年がテラピアを弄ぶ。 猫がトカゲを、ロシアがウクライナを、イスラエルがパレスチナを、入管が難民申請者を、事業者が外国人技能実習生を、弄ぶように。 そして、それはまた旧日本軍が沖縄の人々を弄んだやり方のようでもあり、日本政府が沖縄に対して行なってきた仕打ちのようでもある。 そして、沖縄の人々もまた。/ 【僕が放つ矢の鋭い針先がその標的を貫く。しなやかに跳ねまわる魚の眼球から僕は針を抜きとって、ぽつりと空いた傷口の上に指先をあてる。→2023/12/09

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