内容説明
膨大な考古学・歴史学的知見がありながら、明確に比較されてこなかった日本、朝鮮、中国の都城。その共通特性とは?違いとは?「羅城」「葬地」「禁苑」「壇廟」という四つの要素ごとに、日・中・韓の第一線の研究者が都城の姿や性格、誕生と変容について、最新の調査成果をもとに縦横に議論し、比較の視点と方法論を模索する。
目次
第1章 羅城をめぐる諸問題(中国近世における羅城―明代南京の京城と外郭城の場合;古代朝鮮における羅城の成立 ほか)
第2章 都城と葬地(城址と墓葬にみる楚王城の非郡県治的性格;隋唐長安城と郊外の誕生 ほか)
第3章 都城と禁苑(雲夢楚王城における禁苑と沢官の二重性格;隋唐長安城の皇室庭園 ほか)
第4章 都城を繞る壇廟(朝鮮初期の圜丘壇と北郊壇;研究ノート 明嘉靖年間における北京天壇の成立と都城空間の変容 ほか)