内容説明
「よく生きる」ことを探求したソクラテスの遺志を受け継ぎ構築されたプラトン倫理学の本格的解明。
目次
第1部 徳の探求(徳の探求―プラトン『メノン』をめぐって;ソクラテスの徳概念;ソクラテスにおける徳と幸福;ソクラテスの知の否認と快楽主義)
第2部 プラトンの倫理学(魂の正義;弁論術・説得・対話;ソクラテスの遺産―魂の世話;プラトンにおける不死性)
結び
著者等紹介
朴一功[パクイルゴン]
大谷大学教授。1953年、京都府生まれ。1985年京都大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学、2000年京都大学博士(文学)、2005年甲南女子大学教授を経て現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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rinv0925
1
哲学特殊講義 後期 レポート課題 朴先生のプラトン本はほんとうに良い論文が載っています。2018/01/24
翰林菩薩
0
本書は以下の4つの立場を解説している。1、徳の「一性」…「勇気」「節制」といった徳の相違は名目上のことで、実質的には徳はすべてひとつにまとめられる・2、徳十分説…徳は「私」の幸福の構成原理になるものであり、徳を得ることができれば幸福は確保される・3、快楽主義的立場…通常の意味での快楽ではなく、人間の生の全体におよぶ快楽を幸福と見る点で、快楽主義である・4、探求の生…「無知の自覚」がソクラテスの徳および徳を判定するための善悪の知識への不断の探究活動を促している。2010/04/09