内容説明
紛争とその解決の方法のなかにヨーロッパ中世の社会構造を見る。研究史を画する著名論考12篇を収載。
目次
第1部 法と友愛の秩序(「各人にその取り分を」―11‐13世紀南フランスにおける法と紛争解決;「合意は法に勝り、和解は判決に勝る」―11世紀西フランスにおける和解による紛争解決;アングロ=サクソン期イングランドにおける証書・法・紛争解決)
第2部 紛争と和解の戦略(紛争行為と法意識―12世紀におけるヴェルフェン家;中世イングランドにおけるフェーデ;帝国都市ニュルンベルクとのフェーデに見るチェコ貴族の自意識;「復讐するは我にあり」―15・16世紀フリウリのフェーデにおける貴族クランと農村共同体)
第3部 裁き赦す権力(ビザンツにおける殺人・アジール・法;恩赦と死刑―中世末期におけるフランス国王裁判の二つの相貌;「都市は滅びうる」―ブルゴーニュ・ハプスブルク期(14‐16世紀)低地地方における都市破壊の政治的動機)
第4部 祈る人・戦う人と平和(俗人と「神の平和」;近年の研究が照らしだす「神の平和」運動)
著者等紹介
服部良久[ハットリヨシヒサ]
1950年生。1977年、京都大学大学院文学研究科博士課程中途退学。1990年、京都大学文学部助教授、1995年、同教授、1996年より京都大学大学院文学研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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