内容説明
伝統の破砕から最前衛の新芸術創造へ―20世紀初頭に興ったアヴァンギャルド運動は、またたく間に奔流となって全世界を覆った。その理念と展開過程を、新世紀からつぶさに検証する。
目次
第1章 言説としてのアヴァンギャルド(宣言の時代とアヴァンギャルド;近代の表裏―ヴァレリーとブルトン;危機の言説、美の言説―ヴァルター・ベンヤミンの方法;レーモン・クノーにおける詩的言語の革命―シュルレアリスムからパタフィジックを)
第2章 表象としてのアヴァンギャルド(アンリ・マティスと批評言語―フォヴィスムの時代;ビオメハニカとロシア・アヴァンギャルドの演技身体;音楽のアバンギャルド)
第3章 モダニズムからアヴァンギャルドへ(新しいアイデアはどうしたら手に入れられるか;プルーストからポール・モランへ―新しい文学形式を求めて;モダンとアヴァンギャルドの差異―プルーストの隠喩的体験とブルトンの客観的偶然)
第4章 文明史におけるアヴァンギャルド(足穂と未来思想;王国維の歴史研究―アヴァンギャルドの時代に;アヴァンギャルドの時間意識)
著者等紹介
宇佐美斉[ウサミヒトシ]
京都大学人文科学研究所
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