内容説明
現実の中に明日へのきざしを見出し、向上を求めて止まなかった多喜二文学の新しさ。編集者として研究者として、多喜二を熱く見つめつづけた著者が、最新資料を使いつつまとめた初の評論集。
目次
1 (投稿時代の小林多喜二;「一九二八年三月十五日」の新しさ;「蟹工船」の現代性を考える;経済恐慌下のたたかい―小林多喜二「工場細胞」;新発見の肉筆原稿から見る「工場細胞」の改訂 ほか)
2 (宮本百合子の時代と思想形成―全集完結にあたって;今日につながる「監房細胞」の積極性;関東大震災とプロレタリア文学運動)
著者等紹介
大田努[オオタツトム]
1941年山口県生まれ。早稲田大学第一文学部卒。新日本出版社で編集活動。日本民主主義文学会会員、多喜二・百合子研究会運営委員。「手塚英孝の小林多喜二論」で第5回多喜二・百合子研究賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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