内容説明
一葉のキーワードはつっぱりとしたたか。女性差別、社会の不条理、権威に対する反発と抗議―社会の底辺を描いた一葉の文学と人生を読み解く。「夭折した清純な天才女流作家」像を超える歴史学からのアプローチ。
目次
1章 「祖父は四角な字をば読んだ人」―一葉の源流
2章 「はらはらと花散りこぼれて」―幼き日の夢
3章 「文机にむかふ事を捨てず」―貴族の歌塾
4章 「世の風にしたがへとにや」―作家への道
5章 「心はあやしき物なりかし」―文壇初登場
6章 「こゝろのほかに文をうることの…」―新たな矛盾
7章 「こゝろの趣くまゝにこそ筆は取らめ」―貧しい町で
8章 「我身の宿世もそゞろにかなし」―岐路に立つ
9章 「わづらはしく心うき事多ければ」―色町に住む
10章 「少しも戦争なんて影響されませんね」―一葉サロン
11章 「誠にわれは女成けるものを」―絶頂に死す
補論
著者等紹介
槐一男[エンジュカズオ]
1929年、東京深川生まれ。東京都立大学人文学部卒業。元東京都立大学・和光大学講師(社会科・地理歴史科教育法)
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