内容説明
本書は、渡名喜島・粟国島・竹富島等のフィールドワークを始め、様々な文献を駆使した調査・研究の成果である。食糧であり、換金作物ともなり、また祭祀における主体にもなる畑作穀類は時代や地域によってその意味を少しずつ変えていくが、各島での現状を報告し、「伝統」というキーワードで、その意味を考察する。
目次
第1部 伝統的畑作穀類栽培の地域性(南島におけるアワ栽培の地域性;先島諸島におけるアワ用農具の形態と地域性;南島におけるムギ栽培の様相)
第2部 今日の伝統的畑作穀類栽培(沖縄諸島渡名喜島・粟国島におけるキビ栽培の復活とその背景;八重山諸島石垣島・波照間島におけるキビ栽培の復活とその背景;八重山諸島竹富島におけるアワ栽培の存続とその背景;竹富島におけるアワのモチ「イーヤチ」・「ムチャニ」作りの伝統と変容;宮古諸島伊良部島におけるアワ栽培の存続とその背景;現代南島におけるモロコシ栽培の様相;栽培者からみた現代南島における伝統的畑作穀類栽培の展開)
結論 南島における伝統的畑作穀類栽培の「伝統」とその意味
著者等紹介
賀納章雄[カノウアキオ]
1966年生まれ。関西大学大学院文学研究科博士後期課程修了。博士(文学)。専門:文化地理学。現在、吹田市教育委員会(吹田市立博物館文化財保護係)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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