出版社内容情報
新TOEICテストの最新傾向を反映させたリスニング問題(Parts 1-4)2回分・200問を収録しました。すべての問題に難易度・正答率を示し、間違えた問題からもフィードバックが得られます。各パートの最新傾向と攻略法についてもわかりやすく解説しています。
《はじめに》
新フォーマットに移行したTOEICのListening Testでは、4種類の英語音(米、英、カナダ、オーストラリア)が導入され、英語音のバリエーションに対する知識や慣れが必要となりました。出題形式では、Part 1の写真描写問題が減り、Part 3の会話やPart 4のトークが長くなったため、聞き取って処理しなくてはならない音声英語の情報量が旧TOEICよりも増えました。その後も公開テストのたびに、出題される問題パターンや題材、ひっかけ問題の種類に細かな変更が加えられています。Part 1ではすなおな問題が増えているように思われる反面、Part 2-4では従来の攻略法が通用しない問題も出題されています。リスニングでスコアを伸ばすためには、日常的に音声英語の理解力、つまり「リスニング力」そのものを高める必要があります。しかし、公開テストで出題される問題パターンや、誤答を誘うためのひっかけを忠実に再現した練習問題を数多く解くことで、TOEICの出題傾向に即した「受験力」を高めることもきわめて有効です。本書は、「リスニング力」と「受験力」の両方の力をつけるためのリスニング模擬問題集(2回分200問)です。
TOEICは「リスニング優位」といえるテストです。2006年の公開テスト(受験者総数約56万人)のデータによれば、平均スコアは570となっています。その内訳はListeningが311点、Readingが259点で、Listeningの平均スコアはReadingの平均スコアを50点以上も上回っています。Listening のほうが平均点が高い分だけ「やさしく、攻略しやすく、得点を上げやすい」といえます。短期間でTOEICのスコアアップを目指すのであれば、Listeningのスコアアップを図るのが近道です。Listening Testの中でも効率よくスコアアップできるのはPart 2で、次いでPart 1、Part 3、Part 4と続きます。まずPart 2を強化し、順次他のパートの強化に取り組むことをお勧めします。本書の模擬問題は公開テストの出題パターンやひっかけパターンを忠実に再現しています。解いて復習し、自分の得意な出題パターン、苦手な出題パターン、陥りやすいひっかけパターンなどを把握して、今後のListening Test のスコアアップに大いに活用してください。
本書の特長である模擬問題の信頼性の高さに加え、最近の公開テストで明らかになった各パートの難易度、出題パターン、ひっかけパターンの変化など、細部にわたる最新傾向と攻略法が本校講師の神崎正哉先生によって、わかりやすく解説されています。学習者の皆さんに役立つ実戦的な情報です。模擬問題を解く前にまず目を通し、ポイントを押さえてから問題を解いていってください(1回目のテストを「実力」で受けた後に目を通すという順序でもかまいません)。
本書では、すべての問題について正答率だけでなく、全誤答選択肢の選択率(=誤答率)を示しています。パイロット・テストに参加してくださった500人以上の本校受講生と一般の受験者の皆さんの解答データを分析することで、そのことが可能になりました。誤答率の高い選択肢には、TOEICならではのひっかけが用意されており、それらがよく効いているのです。皆さんがこれらのひっかけを克服し、もう一歩上の実力をつけるための対策と学習ポイントも載せています。問題にも解説にも、TOEIC指導の「全国最優秀校」であるエッセンスイングリッシュスクールのノウハウがたくさん詰まっているので、皆さんのスコアアップに必ず役立つと確信しています。Readingの強化を目的とする姉妹編『TOEIC TEST特訓リーディング』とともにご愛用ください。
本書では、主要スタッフ(編集担当の奥村さん、本校の神崎先生、小林先生/3人ともTOEIC990点満点)に加え、(株)語研編集部の田尻さんと本校教務部長の松村さんにも活躍していただきました。心から感謝の意を表します。
2007年11月
エッセンスイングリッシュスクール
学校長 中村紳一郎