内容説明
歌舞伎役者たちの知恵が詰まった「芸談」は金言の宝庫でした。思わず唸る、膝を打つ!
目次
第1章 学ぶ(昨日より半歩でも前に;先を争うのは怪我のもと;素直に努力する者が勝つ ほか)
第2章 演じる(相手役に集中する;相手役を上手く見せる;力を引き出してもらう ほか)
第3章 育てる(「俺は上手だ」と思ってしまえばそれっきり;本物を見聞きさせる;間近に先輩の芸を見る ほか)
著者等紹介
堀越一寿[ホリコシカズヒサ]
歌舞伎大向弥生会・幹事。1970年、東京生まれ。歌舞伎の観劇数は年間100日以上、通算2000回を超える。歌舞伎の舞台に掛け声で声援を送る「大向う」の一人。人気ウェブサイト「All About」にて歌舞伎鑑賞法をガイドするなど、歌舞伎の普及活動も行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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みつひめ
1
幅広い読者層を想定してのことなんだろうけど、文語体で書かれたものを現代の会話のように、翻訳したものが、生理的にダメだった。ここで一言も、期待した内容はあまりなく(これも、読者層を広く設定したからなのはわかる)、引用元も巻末に抜粋で載っているだけ。私的には、いろいろ残念な一冊だった。2022/02/20
rinrinkimkim
1
堀越さん、こちらは本名で執筆。大変興味深いくだりが多く付せんだらけになりました。名言のそれぞれに舞台の上の役者さんが目の奥に浮かび上がった。富十郎丈、三津五郎丈、夏雄ちゃん。六代目は梅幸丈を雪の庭に裸足で歩けと。雪道歩く芝居の為です。又五郎丈はセリフにないセリフを言った。世話もので夫が帰宅の時、そっと暑かったでしょ、寒かったでしょとそれだけで夫婦の情愛がにじみでる。あーお芝居ってなんて深くて芝居愛にあふれているんだろう。だから見物しながら泣いたり笑ったりできるのよね~来月の歌舞伎楽しみだ2017/05/27
がっちゃん
1
この本は大変素晴らしい本だ。これだけの叡智が詰まっていて2000円しないのだから。副題にある「学ぶ・演じる・育てる」という言葉にピンと来る方は、是非。2015/04/12
Rina Niitsu
0
歴史に名を残す所謂「名優」(という表現が無かったら申し訳ありません)の遺した言葉だけでなく、これまで存じ上げなかった江戸時代の歌舞伎俳優の方の言葉も収録されており、非常に興味深かったです。当たり前のことながら、歴史が続いているのだということを改めて感じました。2016/06/01
れいちゃん
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様々な歌舞伎役者の歌舞伎や芸に対しての考え方を集めた一般書。歌舞伎好きなら、この役者はこういうことを考えながら演じていたのかと楽しみながら読むことが出来るし、たとえ歌舞伎が好きでなくても、先人の教えとして、はっと心に来るものが必ずある。2015/06/25