内容説明
人は宣伝にいかにダマされ、ダマすのか?プレゼンの天才・毛沢東の魔術を100万字で読み解いた。
目次
宣伝体
紅衛兵
スローガン
下放
米中外交
林彪/四人組
大儀、親ヲ滅ス
毛主席万歳
万里の長城
著者等紹介
草森紳一[クサモリシンイチ]
1938年北海道生まれ。慶應義塾大学中国文学科卒業。宣伝、文学、美術、書、ファッション、カメラ、デザイン、マンガなど、広範な分野にわたって著述がある。1973年『江戸のデザイン』(駸々堂出版)で毎日出版文化賞受賞。2008年3月、7万冊ともいわれる蔵書を遺し逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
HANA
42
文化大革命を宣伝という見地から読み解いた一冊。紅衛兵や下放、造反有理等それだけでも面白い題材が、別の視線を持つことによってさらに面白く読むことが出来た。それにしても単なる権力争いが人も社会も全てを巻き込んで大きくなっていくのが共産主義の恐ろしい所だなあ。自由主義の社会ならここまで大ごとになる前に歯止めが掛かるか、別の選択肢を選ぶこともできるのだろうけど。それにしてもこれを読んでいて全てが宣伝に繋がるというのは、昔の中国も北朝鮮も共通しているように思える。閉鎖的で外から遮断されているというのが似ているのか。2015/07/13
4fdo4
11
割と中庸な立ち位置で文革におけるプロパガンダ(政治宣伝)を解説。著者が政治学者などでは無いからだろう。これだけの情報をまとめた本はなかなか見たことが無い。暴走する学生、市民、子供達。もっと写真が多いと良いのだが、何らかの理由で写真を文字で説明しているだけの箇所が有って残念だ。上巻で580ページ。下巻もほぼ同じ量ということは上巻で書き尽くしていないのか。2024/01/26
ゆーじ
3
毛沢東と劉少奇等の権力闘争により煽られる人間の残虐さには目を覆いたくなる。特に全ての暴力を許された紅衛兵はもはや人間ではない。下々の権力闘争もまた党指導部権力闘争に似てまさに国全体がオセロゲーム。当時紅衛兵だった人々は現在ご高齢ですが年金で豊かな生活をしているそうで。日本にもよく旅行できているそうです。2025/03/27
harry2986
0
子供達が造反有理の名の元、親や年長者を吊るしあげる毎日は異常。2010/06/27
muko1610
0
★★★2010/05/03
-
- 和書
- 小原古邨作品集