目次
『蝿の王』における読者の拘束―“むき出しの人”を読ませるために
『後継者たち』に見る断絶と架け橋―読ませるための拘束と受け入れ
読者が捨てきれない/読者に捨てさせない―『ピンチャー・マーティン』における意味の標識
読み書きの時間―『自由落下』における書く行為の純粋持続と読む行為
読ませるゴールディングから読まれるゴールディングへ―転機とその後
『尖塔』における読み手の自負と偏見、そしてその教化
『ピラミッド』の非倫理的な読み手から学ぶ“読むことの倫理”
“一”を目指す“二”―『可視の闇』に見る複製と復元願望としての解釈行為
読み手の革命の貧弱さ―ジェイムズ・コリーの手紙から読む『通過儀礼』
白紙から読む『ペーパー・メン』―“作者の死”が死なせたもの
「雪の平原」としてのエジプト―自らを読み直すゴールディング
『海洋三部作』に見る“信頼できる語り手”と“読んで書くことの魔性”
『蝿の王』とビルとビル・ゴールディング
著者等紹介
宮原一成[ミヤハラカズナリ]
1962年生まれ。福岡県出身。博士(文学)。専門分野は英国・英連邦の英語現代小説。九州大学文学部文学科卒業。九州大学大学院比較社会文化研究科修士課程修了。山口大学人文学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。