内容説明
二〇〇八年一二月三一日から翌年一月五日の間に東京・日比谷公園内に開設された「年越し派遣村」。そこには、雇用情勢の悪化で職を追われ住処を失い「生存」を脅かされている多くの人たちが集まった。かつてない注目を集めた「派遣村」。なぜ必要とされたのか。どのように実現されたのか。そして、何を問いかけているのか。運営の当事者から研究者まで、様々な立場から、「派遣村」が投げかけた問いに応答する。
目次
1(派遣村は何を問いかけているのか;反貧困運動の前進―これからの課題は何か)
2(座談会 派遣村はいかにして実現されたのか―実行委員会が語る;座談会 セーフティネットとしての派遣村―生活相談の現場から)
3(越冬と年越し派遣村;帰ってきた「移動する村落」―葉山嘉樹・年越し派遣村・吉田修一;分断社会を超えて―「働くこと」の再定義と新たな公共政策;「もやい直し」で「世直し」を―人間中心の政治をめざして)
著者等紹介
宇都宮健児[ウツノミヤケンジ]
1946年生まれ。「年越し派遣村」名誉村長。弁護士。日弁連多重債務対策本部本部長代行、全国ヤミ金融対策会議代表幹事、オウム真理教犯罪被害者支援機構理事長、「反貧困ネットワーク」代表、「人間らしい労働と生活を求める連絡会議」代表世話人ほか
湯浅誠[ユアサマコト]
1969年生まれ。「年越し派遣村」村長。「NPO法人自立生活サポートセンターもやい」事務局長、「反貧困ネットワーク」事務局長ほか(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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