派遣村―何が問われているのか

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  • サイズ B6判/ページ数 144p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784000244497
  • NDC分類 366.8
  • Cコード C0036

内容説明

二〇〇八年一二月三一日から翌年一月五日の間に東京・日比谷公園内に開設された「年越し派遣村」。そこには、雇用情勢の悪化で職を追われ住処を失い「生存」を脅かされている多くの人たちが集まった。かつてない注目を集めた「派遣村」。なぜ必要とされたのか。どのように実現されたのか。そして、何を問いかけているのか。運営の当事者から研究者まで、様々な立場から、「派遣村」が投げかけた問いに応答する。

目次

1(派遣村は何を問いかけているのか;反貧困運動の前進―これからの課題は何か)
2(座談会 派遣村はいかにして実現されたのか―実行委員会が語る;座談会 セーフティネットとしての派遣村―生活相談の現場から)
3(越冬と年越し派遣村;帰ってきた「移動する村落」―葉山嘉樹・年越し派遣村・吉田修一;分断社会を超えて―「働くこと」の再定義と新たな公共政策;「もやい直し」で「世直し」を―人間中心の政治をめざして)

著者等紹介

宇都宮健児[ウツノミヤケンジ]
1946年生まれ。「年越し派遣村」名誉村長。弁護士。日弁連多重債務対策本部本部長代行、全国ヤミ金融対策会議代表幹事、オウム真理教犯罪被害者支援機構理事長、「反貧困ネットワーク」代表、「人間らしい労働と生活を求める連絡会議」代表世話人ほか

湯浅誠[ユアサマコト]
1969年生まれ。「年越し派遣村」村長。「NPO法人自立生活サポートセンターもやい」事務局長、「反貧困ネットワーク」事務局長ほか(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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星落秋風五丈原

16
「生存」を脅かされている多くの人たちが集まった「年越し派遣村」。なぜ必要とされたのか。運営の当事者から研究者まで、様々な立場から、「派遣村」が投げかけた問いに応答する。 2009/08/31

白義

5
派遣村とは、今まで隠蔽されてきた貧困問題、社会的人災の可視化である、という序文の言葉はまさに一番重要なところを指している。貧困問題をこれ以上無視させないために、財政や政治学、文学の観点から社会を問い直す論集。結局派遣村ってなんだったのかという人にもオススメ。まさに忘れかけているその後ろからこっちに向き合わせてやるぞと言っているのが、派遣村の背後の貧困層なのだ。貧困文学論まであるのが面白い。それにしても、派遣って簡素な言葉で表現してるけど、実態は人間使い捨て会社なんだなあ2012/07/24

キムチ

3
湯浅氏の指摘する内容は何かしら胡散臭い。宇都宮氏とタックルを組むとなるとなおさらに。派遣村の行政問題と民間レベルよりの支援は相入れる事のない平行線論理に感じられるが。何かしら、読み終えて不快感が。尤も派遣問題は身近な問題としても決してなおざりに出来ぬが。2013/01/14

あむけ

2
今の社会にある様々な問題のうち生存と深く関わる貧困問題。派遣村に象徴された派遣切りをクローズアップさせたが根っ子は深い。私たちに何が出来るのか考えたい2012/04/22

ず〜みん

2
『ホームレスに金を持ち逃げされた』『タバコや酒買うために税金をばら撒いたのか』などと批判されもした派遣村。だが、その派遣村で救われた命も心も多い。その作り手である湯浅氏はじめ事務局の方のインタビュー。2012/01/10

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