内容説明
「プロレタリア革命の現実性」こそがレーニンの基本的思想であり、そして同時に彼をマルクスと決定的に結びつけている点なのである―若きルカーチが見いだした革命家レーニンの“理論と実践”の全体像。大著『歴史と階級意識』に直続する名著。
目次
1 革命の現実性
2 指導的階級としてのプロレタリアート
3 プロレタリアートの指導的政党
4 帝国主義―世界大戦と内乱
5 武器としての国家
6 革命的現実政策
著者等紹介
ジェルジ,ルカーチ[ジェルジ,ルカーチ][Gy¨orgy,Luk´acs]
1885‐1971。ハンガリーの哲学者。1919年ハンガリー革命の崩壊後ウィーンに亡命。革命敗北の総括として『歴史と階級意識』(1923)を著し、プロレタリアートの階級的主体性を哲学的に基礎づける端初を切り開いた。しかし、レーニン亡きコミンテルンで名指しの批判を受け自己批判を強要され、1941年には「トロツキスト」として逮捕投獄された。釈放後母国へ帰り、1956年のハンガリー革命時に蜂起した民衆の側に立ち闘ったが、革命は敗北した
渡邉寛[ワタナベヒロシ]
1931年東京に生まれる。東京商科大学予科入学後、宇野弘蔵を師と仰ぎ、経済学研究を志す。法政大学助手、助教授をへて、東北大学教授。1997年、東日本国際大学教授に在職中に急逝(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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サメ社会学者Ricky
1
レーニンの思想について書いている本。正直何言ってるかよくわからない(笑)機会があったら読み直します。2014/05/22
ハンギ
1
ちょっと早足で読んだけど、読みづらかったです。(1965年にこの翻訳がでたけど、手直しなしで2007年に再出版。手直しくらいしてよ笑)大意はレーニンを手放しで褒めていて、歴史的弁証法を体現した人物としてレーニンを捉えていました。でも歴史的弁証法ってなんだかよくわからない。実践・現実的革命家としてのレーニンを高く評価しているけれど、ルカーチだって独自の思想をこの本の中に入れていると思うので、もうちょっとこの二つの層がきちんと読み取れるような訳だったら良かったなと思う。プロレタリア独裁論が濃厚な本。2012/12/04