内容説明
現代アメリカの影とソ連邦の崩壊を眼前にしたマルクスが、怒り、嘆き、吼える!比類なき痛快アジテーション演劇!9・11後の「テロとの戦争」宣言に憤る、著者ハワード・ジン書き下ろしの日本語版序文を付す。
著者等紹介
ジン,ハワード[ジン,ハワード][Zinn,Howard]
ボストン大学名誉教授。1922年、ニューヨーク、ブルックリンに生まれる。GI法でコロンビア大学に学び、歴史学博士を取得。ジョージア州アトランタのスペルマン・カレッジで教鞭をとる。公民権運動に参加し、解雇される。その後、ボストン大学に移る。ハーヴァード大学歴史学特別研究員、パリ大学、ボローニャ大学客員教授。トーマス・マートン賞、ユージン・V・デブス賞、アプトン・シンクレア賞、ラナン財団ノンフィクション文学賞受賞。妻ロズリンとともに、マサチューセッツ州アーバンデール在住
岩淵達治[イワブチタツジ]
1951年、東京大学文学部独文科卒業。現在、ミュンヘン大学名誉博士、学習院大学名誉教授。湯浅芳子賞、日本翻訳家協会賞、ドイツ政府レッシング翻訳家賞受賞
竹内真澄[タケウチマスミ]
1982年、立命館大学社会学研究科博士課程単位取得。現在、桃山学院大学社会学部教授
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感想・レビュー
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ツカモトカネユキ
2
2002年訳版発行。1999年原書発行。1995年初演の劇作を翻訳したもの。内容は、現代のアメリカに蘇えったマルクスが現代アメリカを批評するという一人芝居。マルクスの物語が虚実を交えて、物語られます。作者の考えるアメリカへの批評をマルクスというフィルターを介して訴えかける様が表されます。当時より20年以上経ち、資本主義帝国拡大は、さらに加速し貧富の差は広がるばかり。大多数の人が、資本主義に代わる新たな機軸の登場を待ち望んでますが、現れる兆候は見えません。理想と現実の境界を感じさせられました。2024/04/30
Iwata Kentaro
2
いつかどこかで衝動買してた本、理由は思い出せない。面白かった。ジンの「まえがき」を読んだときはおいおい、こいつやべーよ、と思ったけどマルクスの独白は極めてよくできている。反省してるとこも素晴らしいし可愛い。マルクスが蘇ったら、ぜったいにこういうよなー。アリストテレスのとこでも同じことをコメントしましたね。2019/10/23
葛
0
2002年9月5日初版第1刷発行 著者:ハワード・ジン 監修者:岩淵達治 訳者:竹内真澄 装丁者:岩瀬聡 発行者:西井雅彦 発行所:有限会社こぶし書房 定価:本体1900円+税2019/10/14