内容説明
本書では、更めて「中央」とか「地方」、「自治」とはなにかという原点から考えていきます。そして、さらに戦後の地方自治の歩みを、自治体改革の視点から振り返ってみます。というのは、今日、ようやく地方分権への第一歩を踏み出そうとしているわけですが、それは地方分権改革をアクチュアルに準備し蓄積してきた、戦後の自治体活動の成果だと考えるからです。サブタイトルに「自治体改革の軌跡と展望」としていますのは、そうした成果のうえに、今日の改革が成熟してきたことを読みとれるからです。1960年代、70年代の「革新自治の時代」、80年代の「地方の時代」、そして90年代の「地方分権の時代」へという経過を振りかえるならば、そのことは一層はっきりしてきます。
目次
第1部 地方自治の原点を考える(中央(宮処)と地方(辺境)
自治と他治(官治)をめぐって
良い中央集権と悪い中央集権)
第2部 戦後自治体改革の軌跡(追いつかない都市政策;保・革対立から地方の時代・自治の革新へ;「権限なき行政」から「権源あり行政」へ;新しい社会と自治の価値観)



