内容説明
機は熟した…日本国中の軍勢をこの真田丸にひきうけて、命のつづく限り敵に一泡も二泡もふかせてやる…。真田隊三千五百の将兵を率いて、大御所・家康の最後の野望に抗することこそ武門に生を受けた者の務めと決め、激闘の中に果てた名将・真田幸村の清々しいまでの生き様を描き切る、書下ろし時代長編。
感想・レビュー
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なーちゃま
2
もう書き尽くされ読み尽くされてきた分野だけど、やっぱり大阪の陣は面白い。本作は信繁の息子・大助が聡明で勇敢な武将として描かれていて、大河ドラマのあの旗を持って舞った大助を思い出した。真田丸から大量の徳川軍を蹴散らす場面にはしつこく興奮する。2025/05/26
Ryuji
0
★★★★
しろ
0
大阪の陣2008/11/21
リトープス
0
NHK大河の真田丸の影響で自然と信之、信繁兄弟の面影が大泉洋、堺雅人に重なってしまった。真田丸は関ケ原の合戦前後から見るのをやめたが、この本を読んで大阪夏の陣にも様々な局面があり、策を誤らなければ徳川を退けることができたのではないかと思えた。淀殿、織田有楽斎の頑迷固陋な姿勢は楠父子に対する後醍醐天皇取り巻きの公卿達を想起させた。一方、本丸に大砲が命中した時の淀殿の心境、城の外堀・内堀の埋め立てにに対する大阪方の対応も描かれ、冬の陣への流れが得心できた。真田父子、後藤又兵衛らの潔さが光っていた。2018/09/28