内容説明
いま、なぜ『青鞜』か。「新しい女」を生んだ『青鞜』とはどんな雑誌だったのか。創刊から約90年、女性たちを取り巻く状況はどう変わり、何が変わらないのか。女性問題を論じた先駆としてのみならず、近代女性文学の成果として、多角的に発掘・再評価する本邦初の試み。23人の気鋭による決定版評論集。
目次
1 『青鞜』の文学(知としての〈女〉の発見;告白体というスタイル;女性の「精神的危機」が語るもの ほか)
2 『青鞜』のセクシュアリティ言説(揺らぐ家族神話;「母性」をめぐる言説;『恋愛と結婚』(エレン・ケイ)とセクソロジー ほか)
3 メディアとしての『青鞜』(『青鞜』の表紙絵―イメージとしての「新しい女」;『青鞜』の揺籃―1900~1910年代の女性雑誌;『青鞜』のメディア戦略 ほか)