内容説明
江戸時代後期を生きた禅僧・良寛(一七五八~一八三一)の生誕地である新潟県出雲崎から、青春時代の修行の地・岡山県倉敷市玉島を経て、ふたたび越後平野へ。五合庵や乙子神社草庵に住み、托鉢(たくはつ)の日々のなかで創り出した漢詩や和歌、たぐいない書に見られる高潔な宗教的境涯。晩年を過ごした島崎の草庵での法弟・貞心尼との出会い、そして終焉。ゆかりの地を探訪しながら、豊かで清らかな良寛の精神世界に向かい合う旅の案内書。立松和平の撮影した写真二〇点に、今回撮り下ろした写真を加え、二〇〇点を収載。
目次
第1章 良寛の誕生 母恋し
第2章 良寛修行の地
第3章 帰郷とたくはつ行脚の地
第4章 良寛芸術の花開く
第5章 貞心尼と良寛ゆかりの人々との交流 そして終焉
第6章 諸国行脚
著者等紹介
立松和平[タテマツワヘイ]
1947年栃木県生まれ。早稲田大学卒業。在学中に「自転車」で早稲田文学新人賞受賞。80年、「遠雷」で野間文芸新人賞、97年、『毒―風聞・田中正造』で毎日出版文化賞、2002年、歌舞伎座上演「道元の月」の台本を手がけ、第31回大谷竹次郎賞受賞、07年『道元禅師』(上・下)で第35回泉鏡花文学賞を、08年、同作品で第5回親鸞賞を受賞。2010年2月逝去
齋藤達也[サイトウタツヤ]
1959年新潟県生まれ。早稲田大学卒業。在学中から能楽に親しみ、明治書院ほかの出版社に勤務後、独立し能楽専門図書の刊行に尽力。2009年に帰郷し、立松和平命名の文化事業局・清遊舎代表。同年、小説『酒虫』で第6回新潟出版文化賞・文芸部門賞受賞。全国良寛会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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