出版社内容情報
温故知新 ベテランの知恵、若手の冴え
一人一台端末を活用した授業が急速に導入されました。順応性の高い若い人たちはどんどん取り入れて新しいことに挑戦、新しい物好きの子どもたちとも波長があっているようです。
一方、若手の皆さんも授業を進めるうえで、必ずしもICTが万能の答ではないと気づいています。小学校英語が教科となり、中学校の教科書の語彙が大幅に増加し、英語が苦手、嫌いという生徒が増えていることは統計上も明らかになっています。
小学校の現状も踏まえ、どう中学校の再スタートを切ったらいいのか。自信をもって声を出して音読したり活動したりするためにどんな支援をしたらいいか。ベテランの経験知も必要とされています。
最新技術もベテランの指導技法も生かして、どのようにしてみんなで知恵を合わせて楽しく力のつく授業を創っていけばよいかについて特集します。
【目次】
「国語」であそぶ ~つながる広がる国語の授業~
はじめに~あそびがなければ学びじゃない!
序章 子どもと子どもがつながる授業
0 子どもが安心していられる教室
1 おとなりさん
2 ご近所相談
3 遠出OK!
4 わからないことを発表するなら、だれでも発表できる
5 学習班 その一・その二 話し合いの形
6 GIGAスクール構想の中で
*私の「授業びらき」① 詩「たまご」
第一章 書き換え作文であそぶ (文字言語の世界 その一)
1 短詩の世界であそぶ
2 俳句の授業 「核」を読み取る
俳句って何?/季語は、ずれているからおもしろい/声に出して何度も読む/わからない言葉を解決する/俳句の「核」を読み取る/ 読み広げ・読み深め/「書き換え日記」練習バージョン
3 短歌 書き換え日記で広がる物語
学習班で「核」を確かめる/短歌の「書き換え日記」
4 小説① 冒頭の五行でここまで読める 『走れメロス』
登場人物をプロファイリングしよう/グループでの問いの答えに迫る/視点を変
えて書き換え作文
5 小説② 視点を変えれば見えるものも変わる 『少年の日の思い出』
短い前半の読みが、小説全体の読みを支える/「僕」とエーミールの性格分析/違う立場から見る書き換え作文/なぜ初めの場面に戻らないのか
第二章 おもしろい! をエネルギーに (文字言語の世界 その二)
1 古典っておもしろい! 今と違うところ、今も変わらないところ
授業で何度も読む!/一つ一つクリアする楽しみ 暗唱カード/百人一首の三年間楽しむ/昔と今、違うところ・昔と今、変わらないところ ウソをつくにはエネルギーが要る
2 説明文を読む あの人に伝わるように自分の言葉で言い換えてみよう
大まかな構成を捉える~序論・本論・結論~/問いに答える形で内容を把握する
/自分の言葉で言い換える~誰に伝えたい?/筆者の考えに賛成? 反対?/構成をまねて説明文を書いてみる
3 詩の世界 群読で教室をステージに!
群読でアウトプット/体も教室もいっぱいに使って表現を楽しむ
*私の「授業びらき」② 言葉遊び「折句」で自己紹介
第三章 ことばの世界であそぶ
1 漢字であそぶ 覚えるばかりじゃつまらない
漢字をつくる/漢字ポスター/漢字ゲーム
2 文法であそぶ 教室で「ことばの法則」を発見する
体を動かすと脳も動き始める/国語係は大変? 楽しい?
3 ことばっておもしろい
第四章 書くことでわかる新しい顔
1 「書く」ことのハードルを下げる