内容説明
「加害」の記憶とどう向き合うか。日本の未来への道しるべとなる、戦場体験者と戦争未体験者をつないだ貴重なインタビュー集。
目次
第1部 戦争を悼む人びと(消えない井戸の底の声;「戦争の大義」に疑念を抱いた学徒兵;一度に四人の乗組員を殺す重爆特攻;「大東亜共栄圏」の夢を追って;民間人虐殺事件に加担した罪を背負って;シベリアに抑留された少年兵)
第2部 「加害」の記憶を受け継ぐ人びと(元兵士と戦後世代がともに歩む;戦犯の子、罪の赦しを求めて;連合軍捕虜と向き合った人びと;アクティブ・ミュージアム「女たちの戦争と平和資料館」(wam)
憲兵だった父の遺したもの)
著者等紹介
シャーウィン裕子[シャーウィンヒロコ]
1936年、名古屋に生まれる。東京女子大学卒業後、渡米。プリンストン日本語学校校長、ニューヨーク読売スペシャル・コレスポンドを歴任。1991~99年までスイス在住、99年以来、英国のバースの近辺、ウィンズレイに住む(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あかつき号
17
読みたい本に登録したのに、いざ手元に届くと、なかなか開けられなかった。自分の親が、この苦しみを背負わなかったのは、僥倖にすぎず、自分の息子が味わうかもしれないのは、じわじわと現実的に恐れ始めている。戦争の恐怖は、普通の人間が、普通の人間の心を破壊すること。集団の狂気が本当に恐ろしい。だが、謝罪できるのもまた、普通の人間だから。義務教育の中だけでは、この苦しさを知る機会すら与えられていない。さて、知った私は子どもたちに伝えねば、と思う。教育の土壌を一鍬入れねば、と思う。2016/07/21
ののまる
3
紹介されている人々の活動を、もっともっと知りたい。2024/04/28
sasha
3
加害の記憶もまた事実である。本書に集められた元日本兵の証言は重くて辛い。自軍の兵士の命さえ軽く扱った日本軍が、アジアの現地の人たちの命を虫けら同然に扱うのなんて当たり前だったんだよね。原爆、空襲。被害の記憶で語られるだけが戦争ではない。加害の記憶も戦争の記憶である。2017/08/23
oooともろー
1
見たくない、しかし見なければならない真実。2016/04/09
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