感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
MAT-TUN
11
ナイチンゲールといえば心優しい若い女性で、クリミア戦争(1853)での戦場看護に奔走する「白衣の天使」の姿をイメージしていました。 しかし本書を読んでイメージが激変しました。 本書は「病気とは回復過程である」という思想化した看護一般的原理をのべるところから始まっています。 そして看護のあるべき姿、食物の選択、衛生、理想の看護に適した病室及び病院の構造、などを論理的に説明。まさに看護哲学の書といってよい書物だと思います。 初版から150年が経ちますが、この書は今でも読む価値のある興味深いものであると思います2011/06/28
しんりん
10
看護学生の義務として読みました。相手の感情の中に自己を投入すること…ナイチンゲールはこんなに昔から一番大切なことを述べています。私に出来るか少し不安ですが彼女のようになりたいです。2010/08/06
石井は生きている
9
序章において、病気を「回復過程」だと定義づけたそのことだけで、ナイチンゲールの看護というものに対する責任の負い方がよくわかる。本当の意味で「相手を思いやる」ということ、そのために自分に課すべきことの重さ、そういうものをひしひしと感じた。看護に関わらず、人を直接相手にする仕事をしている人であれば、多かれ少なかれ学ぶものがあると思う。2014/01/16
サニジョプッ
9
夏季休暇の帰省中に読んだ。一頁に一箇所は毒舌が炸裂する。さすが大英帝国、ブラックユーモアの国。「どんなに献身的で情熱的でも、観察力が育たない奴は看護師辞めろ」って一節が強烈に心に残る。知ってる看護師さんも正にこんな感じ。著者の息遣いにそのまま触れられる名著。2012/08/18
ジョニジョニ
8
「換気と清潔がいかに大事かってことを、みんなわかってない!」とキレまくるナイチンゲールに影響されて、うちの猫のトイレ掃除を頻繁にするようにしたら、エサを残さず食べるようになりました。百五十年も前の本だけど、タメになったし、面白いですよ。2019/01/27