感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
えすてい
4
ヴィクトリア時代の英国は現代の想像以上の男社会だった。そうした社会の下で、ナイチンゲールの説く「看護」とは女性に特化した「芸術」であり、分別ある女性をマトロンの指導・監督訓練させて次の看護指導者たらん人物にさせるものである。ナイチンゲールを「フェミニスト」として持ち上げるのは早計過ぎる。この時代の「女性のために用意された看護」は、ヴィクトリア時代の女性のあるべき理想像を打ち立てたものなのだ。この時代においてナイチンゲールは性別役割分業を肯定していたのは自然のことなのかもしれない。2018/11/05
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