内容説明
ブラームスは4曲の協奏曲を作曲した。これらの協奏曲は、ブラームスの創作、そしてドイツ・ロマン派の音楽の中でどのような位置づけを持つのだろうか。彼の作品にはドイツ・ロマン派だけではなく古楽、民謡などのさまざまな音楽が流れ込み、独自の世界が生み出された。4曲の協奏曲とともに、これらの作品の土壌を成したドイツ・ロマン派の音楽との関係を包括的に取り上げる。
目次
第1部 ピアノ協奏曲への道
第2部 ブラームスと19世紀の協奏曲
第3部 ブラームスの響きの形成
第4部 『ピアノ協奏曲第1番』協奏曲に託したブラームスの革新―交響曲の構想とパレストリーナ研究
第5部 交響曲的な協奏曲
第6部 最後の協奏曲『ヴァイオリンとチェロのための二重協奏曲イ短調』作品102
結語 ブラームスの協奏曲の歴史的な意義とその影響
著者等紹介
西原稔[ニシハラミノル]
山形県生まれ。東京藝術大学大学院博士課程満期修了。桐朋学園大学音楽学部教授を経て、桐朋学園大学名誉教授および桐朋学園大学特別招聘教授。18、19世紀を主対象に音楽社会史や音楽思想史を専攻。「シューマン全ピアノ作品の研究 上・下」(音楽之友社、ミュージック・ペン・クラブ賞受賞)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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