内容説明
本書は、はじめに脳蘇生を目指す努力の輝く所産である脳低温療法を解説する。次に、臓器提供の実をあげるための脳死診断の合理性と倫理性の追求という課題に正面から取り組み、真面目に深く考えた人達の建議を紹介している。そして最後に、脳死者からの臓器提供を医療経済、法律、法文化、倫理がどのように受けとめるかについての、深い考察のいくつかを提示する。
目次
第1部 脳蘇生治療の再検討―新世紀を迎えた脳低温療法(脳と、脳損傷の病理・症状・転帰;脳蘇生とは?;重症脳損傷患者の、新しい概念に基づく脳障害機構 ほか)
第2部 脳死判定の再検討―新世紀を迎えた脳死診断(脳死診断の現場と平坦脳波;脳死診断の現場と無呼吸テスト;脳幹死と全脳死 ほか)
第3部 脳死と臓器提供・臓器移植の社会的問題(救急医療の立場と臓器提供;臓器提供に絡む社会的問題;脳死判定から臓器提供へ、ネットワークの立場から ほか)
著者等紹介
高須俊明[タカストシアキ]
日本大学総合研究所、医学部神経内科学
林成之[ハヤシナリユキ]
日本大学医学部救急医学
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