内容説明
本書は法と経済学研究の包括的な概観ではなく、方法論に力点を置きながら法の核心領域について詳細に検討したものである。とくに、契約法、財産法などの伝統的なコモン・ローにおけるトピックスを分析し、訴訟‐和解決定に関する問題(たとえば、裁判上の紛争の選択、効率性への法の進化、言いがかり訴訟など)を検討している。テクニカルな分析(初等代数と初等解析による)の部分にページを割き、同時に、分析結果について直観的説明をおこない、また、基礎的概念を実際の事件例に使っている。
目次
第1章 序論
第2章 不法行為の経済学―基本モデル
第3章 不法行為の経済学―拡張モデル
第4章 契約法の経済学―契約違反の救済
第5章 契約法の経済学―錯誤、不可能性、その他の原則
第6章 財産法の経済学
第7章 私有財産に関する政府の収用と規制
第8章 訴訟と和解の経済学
第9章 言いがかり訴訟の経済学