内容説明
デザインは、もはやデザイナーだけのものではない。ソフトウェア、コンテンツ、ハードウェアに続く新しい流れ、「オープンデザイン」について、22本の論考、多数の事例で全体像を明らかにする。日本発の事例も多数紹介。
目次
論考(オーケストラ演奏のようなデザイン―オーケストラル・マヌーヴァーズ・イン・デザイン;デザインのリデザイン ほか)
日本の論考(オープンデザインはライセンスの夢を見るか?;オープンデザイン史のための覚え書き ほか)
事例(コワーキング;DESIGNSMASH ほか)
日本の事例(CCハウス;犬のための建築 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たいそ
5
オープンソース、クリエイティブコモンズ・ライセンスなどの、おもに欧州の話。期待したほどワクワクさせてもらえなかった。「DIYはもはや木材や釘の問題ではない。」2014/01/06
KakeruA
2
本書の狙いは、オープンなデザインを生むことではなくデザインをオープンにすることにある。デザインをオープンにするにあたり、その物質だけでなく、道具や場所、さらに、ライセンスなどを含めて公開すること。すなわち、設計・分解・改変を実行する環境の設計が同時に求められている。デザインの対象が複雑化し、デザイナーの役割が製品を生み出すことにとどまらず、物事を整理することや調整することにまで広がり、それを実施する環境を整えて行く(メタデザイン)にまで及んでいることがよくわかる。原文webも良く出来ているので読者はチェッ2014/05/25
ena
1
さらさら読んでしまったけど内容濃く、すぐには消化できない…。要再読。多角的にオープンデザインについて解説。/ユーザー中心アプローチ、ユーザー参加型アプローチ:境界は曖昧/共創においては、役割と責任が相互作用し、融合し、新たな役割が生まれる/ コクリエイション(共創)に参加したユーザーは、一度自分自身の専門知識への気づきを得ると、その認識をその後も失わない 2018/01/30
げん
1
プロダクトは手工芸から大量生産の時代を経て再びパーソナライズに向かう、というシンプルなイラストが印象的だった。デザインのオープン化、少量生産可能なプリンタ、コクリエーションからライセンスの考え方まで、幅広い内容。あのIDEOもオープンデザインに取り組んでいるとは知らなかった。2013/11/26
Sanchai
0
元々は収録されている論文が個々に英文で公開されていたらしいが、ホッチキス止めするにはいいにせよ、誰か概説をしっかり書いて欲しかったと思う。今どこにいるのかがよくわからず、それが飛ばし読みする結果を招いている。本文中に挿入されているキーワードは本書のどことどうつながっているのかもよくわからず、巻末の挿入写真も、本文とどう関係するのかがよくわからなかった。僕の読み方も拙いと思うが、編集の仕方もあまりよくない。膨大な書籍の割に、読了後の満足感がない。個々の論文を必要な時に読み直す感じで使うしかない。2018/05/13