藩地域の政策主体と藩政

藩地域の政策主体と藩政

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  • サイズ A5判/ページ数 344p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784872945140
  • NDC分類 215.2
  • Cコード C3021

内容説明

前書『藩地域の構造と変容』(渡辺編、2005年刊、岩田書院)に続き、信濃国松代藩地域をフィールドにして、地域社会論と藩権力論の総合化を目指した共同研究の成果。本書では、核心的テーマとして「政策主体と藩政」を掲げ、藩権力側の認識や政策意図・構想などを、その内部に分け入ってクリアに認識することを目指し、諸政策の立案から実施までを担った人々を「政策主体」と捉えて、その集中的・総合的究明の必要性を提起。これら「政策主体」の意識・思想を、藩権力と領民との関係に密接に関わる諸政策への取組みから解明することで、藩権力内部の諸事情を精確に描き出すとともに、政策の立案・決定から実施にいたる過程を、動態的に把握する。

目次

序章 藩地域の政策主体と藩政
第1編 政策主体と藩政(真田家の系譜・事蹟編纂と鎌原桐山の思想;松代藩家中の天保七年飢饉―寺内多宮を中心に;松代藩士佐久間象山の殖産開発事業―松代藩地域研究の視点から;苦悩する大名―第九代藩主真田幸教の政治構想)
第2編 藩地域の多彩な展開(近世後期における松代八田家と松代藩財政;松代真田家の大坂交易と御用場;中条唯七郎と森村「無尽一件」―村中一和はいかに実現されるか;近世後期、土堤普請争論にみる藩・藩関係と法意識)
終章 藩地域論の進展へ向けて

著者等紹介

渡辺尚志[ワタナベタカシ]
1957年生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得退学、博士(文学)。一橋大学大学院社会学研究科教授

小関悠一郎[コセキユウイチロウ]
1977年生まれ。一橋大学大学院社会学研究科博士後期課程修了、博士(社会学)。東京大学史料編纂所特任研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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転天堂

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信濃国松代藩は江戸時代の大半を真田氏が藩主が務めたが、真田氏は第二次上田合戦、大坂の陣と徳川家にもっとも敵対した外様の立ち位置から、井伊家、白河松平家から養子継承するなど、江戸後期には実質譜代の地位となった。これだけを見ると藩主の地位は安定しているように見えるが、度重なる天災、幕府からの普請などで財政は破綻状態だった。そうした近世後期から幕末にかけての松代藩の状況を総合的に解明する論考集の第2弾である。個人的には隣藩との紛争に藩を飛び越して幕府に提訴する村民たちの動きが興味深かった。2023/06/14

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