内容説明
「台湾」なのか、それとも「中華民国」か。アイデンティティをたどる冒険から在日華僑研究を捉えなおす。
目次
序章 語られない人びとを描く視点
第1章 戦後日本における「華僑」の描かれ方―「台湾」をどう見るか
第2章 「華僑」前夜の台湾出身者と「省民証」の発明―神戸の台湾省民会(一九四五‐四六)を基に
第3章 台湾出身者・満蒙留学生・日本人引揚者の交錯と「新中国」―歌曲“我愛我的台湾”の伝播とその担い手たち
第4章 新たな「中華民国」を作り出す―来日台湾外省人の日本帝国経験に注目して
第5章 「二つの中国」の呪縛と脱植民地化の課題―戦没者慰霊、法的地位問題の浮上
第6章 台湾出身者の歴史的自己省察の試み―台湾人権利擁護総連合会の成立とその挫折
第7章 日華断交後の「台湾系華僑」
第8章 歴史のなかの「私」―「華僑」「台僑」と
著者等紹介
岡野翔太[オカノショウタ]
1990年、神戸市生まれ。葉翔太(YEH,Hsiang‐tai)は台湾名。2013年、関西学院大学文学部文化歴史学科アジア史学専修卒業。2015年、大阪大学大学院文学研究科博士前期課程(東洋史)修了。2022年、大阪大学大学院人間科学研究科博士後期課程修了。博士(人間科学)。中央研究院台湾史研究所訪問学員、大阪大学大学院言語文化研究科特任研究員などを経て、現在は大阪大学レーザー科学研究所特任研究員、大阪大学大学院人文学研究科招聘研究員、関西大学・兵庫県立大学・神戸学院大学で非常勤講師。専門は華僑華人研究、現代台湾地域研究、中国近現代史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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