内容説明
「他者」への理解、他者との「共生」に必要な手がかりを探る。
目次
序章 かかわりあいの人類学の射程 他者とかかわること―人類学者の実践から学ぶ
第1部 かかわりあいの作法(社会人になるためのフィールドワーク―人類学の院生がベトナムの農村でかかわりあいの作法を学んだはなし;「かかわりあい」における酒飲み、「かかわりあい」としての酒飲み―中国の「酒の場」から人間関係を考える;理性と感情―ベトナムの漁村における韓国人人類学者の経験から ほか)
第2部 かかわることのディレンマと矛盾(しがらみの人類学;人脈を辿って「紛争空間」を渡り歩く―ミャンマー内戦に巻き込まれた人びとの越境的ネットワーク;戸惑いの帰趨―観光開発とのかかわりあいから考える ほか)
第3部 かかわることから生成するもの(グローバル化する世界においてかかわりあうこと―日本への出稼ぎミャンマー人と私との生活経験の共有しそこない;何気ないかかわりあい―ハラレとヨハネスブルグにおけるフィールドワークの経験から;フィールドにおける相互期待の交錯―ソロモン諸島での共同生活から思考する人類学者と現地住民との「かかわりあい」 ほか)
終章 不確かな世界で生きること
著者等紹介
栗本英世[クリモトエイセイ]
大阪大学大学院人間科学研究科教授。奈良県生まれ。1980年京都大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得退学。修士(文学)。国立民族学博物館助教授等を経て、2000年大阪大学大学院人間科学研究科助教授。2003年から同教授。社会人類学とアフリカ民族誌学を専門とし、南スーダンのパリ人と、エチオピア西部のアニュワ人を対象とする長期のフィールドワークに従事。個別社会に関する狭義の民族誌的調査研究を継続する一方で、内戦や民族紛争、難民、食料安全保障、人道援助、平和構築と戦後復興といった領域に研究テーマを拡大し、取り組んでいる
村橋勲[ムラハシイサオ]
東京外国語大学現代アフリカ地域研究センター特定研究員。主な研究分野はアフリカ地域研究、移民・難民研究。主なフィールドは東アフリカ。近年の研究テーマは、南スーダンにおける紛争、難民、人道支援、土着の政治宗教体系
伊東未来[イトウミク]
西南学院大学国際文化学部講師。主な専門は文化人類学・西アフリカ研究
中川理[ナカガワオサム]
国立民族学博物館准教授。専門は経済人類学、グローバリゼーション研究など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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