目次
激闘
苦闘
死闘
孤艦
総員後甲板集合
武蔵沈没
溺者救助
コレヒドール島
さんとす丸
帰還
浜風と清霜
浜風の最期
飢餓戦線
終戦
戦後点描
運について
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
takao
2
ふむ2024/04/11
あにき
1
前巻終2章から静かに始まった最期の闘いはクライマックスを迎える。そして半分を過ぎないうちに最期を迎える。短い間に艦とその乗員は共に、そして各々に激しい闘いを行い、その内容は歴史の表層からは想像出来ない。瞬間瞬間を人々が生き、戦った必死の思いが伝わってくる。激闘甲斐なく艦は沈んでしまうが、そこからが一段の苦闘の始まりとなる。また救助にあたった濱風、清霜の両駆逐艦の活躍は小気味良く、特に濱風には深く感銘を受けた。濱風はその後、大和の水上特攻に従い、そこでまた交差点のように人々がクロスすあたりは映像を見るようだ2008/03/31
Masato Watari
0
シブヤン海での第二次攻撃から救助された人々と最後を看取った駆逐艦「濱風」「清霜」の乗組員たちを含めた終戦までが描かれている。 一隻の戦艦ではなく、敗色濃い大戦末期の日本海軍の片鱗…特攻隊・フィリピンの饑餓戦線・崩壊した対潜護衛戦など、陸海空様々な視点からあの戦争の実像を追体験するかのように知る事が出来る。 また、要所に士官・下士官と言った鬼籍に入っている人々の手記を転載されており、非常に分かりやすく描かれている。 ただ、巻末にある図がないと、さっぱり分からないかも…?2015/05/31
omatsu
0
この作品は、なんでも10年という歳月をかけて取材と、文章の構成や、史実との整合性を確かめる作業を繰り返し誕生した作品であるという...まさに、その価値その苦労などが、読者にダイレクトに伝え感動を与えることが出来る物語であると思いました。この地道に武蔵の搭乗員と関連した人物に取材を重ねること10年、武蔵の様な巨大戦艦は、3000人以上の人々が搭乗し、その部署部署がそれぞれ全く違った任務についている...一つの都市の様相を呈している。10年掛かる訳である。それらの乗務員も年々歳をとり、生存者もだんだんと少な2012/08/16
katta
0
海軍の歴史は沈没の歴史といっても過言ではない。絶望的な戦争の先行きの中、戦いに望み破れ海に没していく船。死んだものには言葉もなく忘れ去られるのみを、この著者は膨大な労力と粘りで書き上げた。とにかく感服した。2009/07/01
-
- 和書
- クオーレ 岩波文庫