感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
もちこ
11
宮澤賢治の童話は親しみがあるけれど、詩や文章は難解なものが多く、少し取っ付きづらい印象があった。 今回は解説付きということで読んだが、賢治の人生の中で、ヤスという女性との恋があったということを初めて知った。 本書に掲載されている詩や文章は、そのヤスさんへの想いが暗喩として込められていると著者は分析している。 母音で韻を踏んだり、声に出して読んだ時に心地よいリズムになるように工夫されていることがとてもよくわかった。 リズムや色彩をイメージして読むと、賢治が見ていた風景や感情が少しだけ垣間見れる気がする。2024/09/17