出版社内容情報
花田清輝、埴谷雄高ら「戦後」を創造し体現した人たちの影となって同時代を伴走した編集者の「戦後精神」の遺志を継ぐ貴重な証言集。 かつて「戦後の名著の多くはこの人の手になるものだった」(『サンデー毎日』書評欄)とまで言われ、語り書きの『わたしの戦後出版史』が今世紀初頭の名著として朝日新聞の「ゼロ年代の50冊2000?2009」の1冊に選ばれた「生涯現役編集者」松本昌次。その松本昌次の好評『戦後文学と編集者』『戦後出版と編集者』(いずれも一葉社刊)に次ぐ、待ちに待った「戦後編集者シリーズ」第3弾。
今回の主な「戦後人」は、秋元松代、石川逸子、井上光晴、上野英信、小尾俊人、木下順二、久保栄、小島清孝、小林昇、米谷ふみ子、西郷信綱、島尾敏雄、武井昭夫、竹内好、中野重治、長谷川四郎、花田清輝、埴谷雄高、藤田省三、富士正晴、松本清張、丸山眞男、溝上泰子、宮岸泰治、宮本常一、吉本隆明に加えて、チャップリン、ブレヒト、リリアン・ヘルマン、ワイルダーなども。これら「戦後」を創造し先行し体現した人たち――その影となって同時代を伴走した一編集者の、「戦後」にこだわり「戦後精神」の遺志を継いだ貴重な証言集。
松本昌次[マツモトマサツグ]
1927年10月、東京生まれ。高校教師等を経て、53年4月から83年5月まで未來社勤務。同年6月、影書房を創業し、2015年7月、同社を退く。その後も編集者として現在に至る。
花田清輝、埴谷雄高、平野謙、野間宏、富士正晴、杉浦明平、井上光晴、木下順二、山本安英、上野英信、丸山眞男、藤田省三、廣末保、橋川文三など、戦後文学者や戦後思想家の名著を数多く手がけ、それらはそのまま戦後出版史の輝かしい軌跡を描く。
著書に、『朝鮮の旅』『ある編集者の作業日誌』『戦後文学と編集者』『戦後出版と編集者』『わたしの戦後出版史』、編書に『西谷能雄 本は志にあり』『庄幸司郎 たたかう戦後精神』がある。
目次
1(花田清輝;長谷川四郎 ほか)
2(久保栄;中野重治 ほか)
3(「憲法は生命に優先する」―竹内好;「日本人は抵抗せえへんわ」―富士正晴 ほか)
4(インタビュー 「戦後文学エッセイ選」刊行について;インタビュー 宮本常一を読み継ぐために 雑誌『民話』のことなど ほか)
著者等紹介
松本昌次[マツモトマサツグ]
1927年10月、東京生まれ。高校教師等を経て、53年4月から83年5月まで未來社勤務。同年6月、影書房創業、2015年7月、同社を退く。その後も編集者として現在に至る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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