内容説明
生命の本質は分析的な方法で迫るだけではとらえきれない。「命あるもの」とは何か。生命世界には、あきらかに物質世界とはちがった性質がある。生命に普遍的な性質は、無限定な環境から送られてくる信号の意味を取り出し、蓄え、解釈し、自己創出することにある。また、生命は環境の変化にあわせて、意味を不断に創造し、破壊しつづける。生命の情報とは、これまでの科学があつかってきた信号としての情報ではなく、変化する環境のなかに生きていくための意味情報である。意味情報はどのようにつくられるのか。そこに、情報創出の問題もひそんでいる。生命を探究するための構成的方法とともに、新しい関係の科学を提唱する。
目次
第1章 生命の論理をさぐる
第2章 生命的関係へのアプローチ
第3章 生命の情報解釈過程を解く
第4章 関係の科学の提唱