内容説明
愛情を持って介護していた。その生活に満足していたつもりだった。それなのに、私はなぜ虐待を繰り返してしまったのだろう。どちらがほんとうの自分だったのだろう。―先天性脳性麻痺の兄と暮らした25年間の贖罪。愛情と虐待。一途な愛が攻撃へと変わるとき。大伯父正岡子規とその妹律の暮らしを紐解きつつ、赤裸々に語る懴悔の記録。
目次
大伯父正岡子規と藤野家
滂の介護と脱水症状
虐待
律と子規の日々
滂とKさん
よき介護者とは
三面記事に見る悲劇
キリストの存在
追い詰められて
思いやりと赦し
此の世とあの世
著者等紹介
藤野絢[フジノアヤ]
1942年兵庫県芦屋市生まれ。第2次世界大戦の空襲により岐阜県各務原市に逃れる。その後、名古屋市に移り、愛知県立旭丘高校を卒業。1965年から2年間ロンドンに在住。帰国後、モントゴメリーウォードに入社。マーケットプレゼンタティヴとしてギフトウェア、ディナーウェア、アパレル関係を担当する。83年に同社を退社し、株式会社三栄コーポレーションに入社。85年に株式会社クイジナートサンエイを企画設立。マーケティングマネージャーとして米国製高級フードプロセッサーの国内販売とソフトウェアの開発を担当する。87年に同社を退社し、重度身体障害者である兄の介護生活に入り、2012年にその兄を見送る。正岡子規は大伯父にあたる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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