内容説明
親たちは、「子育て」を幸福の基盤に、人間らしさを身につけて来ました。その機会を組織的に奪うと、社会からモラルや秩序、忍耐力が消えていきます。親の役割りを、教育機関や福祉がしようとする時、家庭崩壊が始まります。三人に一人が未婚の母から産まれる欧米社会に、私たちは何を学ぶのか。「自然」という言葉の意味するものは何なのか。奇跡的にまだ家庭が崩壊していない日本で、教育界・保育界、そして親たちの意識改革が同時に行われれば、ひょっとして間に合うかもしれません。先進国に共通する家庭崩壊・学校崩壊の流れを、非論理的なアニミズム文化に根強く依存している日本人がくい止めることが出来れば、後に続く発展途上国の親子の幸せに無限に貢献することになりはしないか。今、地球環境の破壊が叫ばれるなか、日本人の役割は、家庭崩壊・学校崩壊に対応する方策を見つけ出すことにあるのかもしれません。「誰の責任か」を模索するのではなく、「誰が責任を感じる社会か」を決めてしまうことが鍵です。これは、言葉に縛られはじめた人間達への、地球からのメッセージです。
目次
1章 義務教育の存在が家庭に与える影響
2章 家族の絆と社会の幸福論
3章 理想と現実
4章 胎児性機能障害と学級崩壊
5章 画一教育か、個性を伸ばす教育か?
6章 人権
7章 言葉に縛られ、自分で考えなくなる
8章 幼児達が親を育てる
9章 子育てとは?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
壱萬参仟縁
46
この本は処分した記憶がある。私の人生、小学校は女子多数で崩壊。高校生のときは地学男子3名で他女子生徒により崩壊。今は、高校生のトランププレイで崩壊。ヲヤジは世帯主だが、やがては崩壊か。崩壊の、意味を再考したい。2021/12/17
曲がった式
17
有識者の「日本の教育システムや子育て環境の整備は遅れている」という指摘が全てぶっ飛んでしまい、「先進国の中では日本が一番マシ」だと、考えを改めずにはいられなくなる。アメリカの圧力からか、経済発展のためか、日本政府がメディアを通じていかに国民を洗脳しようとしているかがよくわかる。実際にアメリカに住み、子育てもした筆者なので説得力があった。教育関係者や子育てをしている親だけでなく、日本国民全員に読んでもらい、日本の良さを認識して、欧米のような家庭から始まる”崩壊”をみんなで協力して食い止められたらと思う。2018/11/15