内容説明
「発達」の概念は、教育学や心理学など人間を研究対象とする現代の諸科学における主要なキーワードの一つである。だが、日常会話においてすらしばしば用いられているこの「発達」ということばは、一見自明の観を呈しつつもその意味するところはきわめて多様であり、場合によってはかなり恣意的に、またある時には誤って用いられていることすらある。本書は、発達の問題をトータルに把握するため、教育学や心理学の固有の領域における問題点のみならず、文化人類学や社会学といった隣接諸科学とのマージナルな領域の記述にも意を用いている。
目次
第1章 人間の発達と教育の諸相
第2章 ワロン・ピアジェの発達論
第3章 ヴィゴーツキーの発達論
第4章 青年期における発達
第5章 教科指導と発達
第6章 生活指導・生徒指導と発達
第7章 道徳性の発達
第8章 集団学習と発達
第9章 認知の発達と学習
第10章 対人関係の発達