感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
kawa
34
太平洋戦中に発刊された山周先生の武家者短編小説12編を書籍化。解説では軍国主義万能の世で、小説の主人公たちが徒に死を選択するのではなく、生きる残る意味を考え尊重する筆致を誉める。だが、主君に滅私奉公を強調する武士道の精神は当時の軍国主義・天皇崇拝の雰囲気と親和性が高く、敢えてそこを誉めて強調することに息苦しさを禁じ得ない。作品各々は主人公たちの淡々とした達人的生き方が感得できる粒ぞろいの出来だけにちょっと複雑。(図書館新刊書コーナーで選書)2025/10/14
ここぽぽ
15
戦場での武士。短編集。心に染みる話が多い。生と死の狭間で、功名や一番槍を狙うことなく、黙々と闘う。 「夏草戦記」「石ころ」がよかった。世に名を残すことはないけれど、芯の通う確かな手応えと心意気。「ゆだん大敵」という話で、出てきた長岡藩、老多久之助。「一生に一度抜く刀は必ず敵を斬ってとる」という台詞にしびれました。2025/12/07
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