出版社内容情報
老人福祉施設での楽しい絵本の読みきかせ実践集です。物語を真剣に追うおじいちゃん、話の展開に合わせて「かわいそうだねえ」と感想を言ってくれるおばあちゃん、時には思い出話に花が咲いたり…と、お年よりたちの楽しい姿を紹介します。
著者自身の97歳になる実母の介護話や、四季折々の老人ホームの様子、介護に携わる人やボランティアの人たちとの交流などを綴ったエッセーも、心にほんわか陽だまりをつくってくれます。
内容説明
本書は、著者の母による介護をめぐる季節の随想と、ホームでの読みきかせの実践、また毎月の季節や行事にふさわしく、お年よりに喜ばれた本のリストをあげている。
目次
エッセイ・お正月のがまんくらべ
読みきかせ・『かあさんのおめん』
本棚・お正月はええもんじゃ
エッセイ・こちふかば…
読みきかせ・『こんこんさまにさしあげそうろう』
本棚・春を待ちながら
コラム・親子文庫から異世代交流文庫へ
エッセイ・お仲間さんの友情
読みきかせ・『ともだち』
本棚・春、花ざかり〔ほか〕
著者等紹介
山花郁子[ヤマハナイクコ]
1931年、東京に生まれる。実践女子大学文学部卒業。東京都調布市図書館司書、公民館長、教育委員をつとめる。平成15年度子どもの読書活動優秀実践者として文部科学大臣賞を受賞
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヒラP@ehon.gohon
18
最近、高齢者施設や、老人会で読み聞かせすることが増えました。 そんな時にこの本に出会って、やっていることの意義を再確認できた本です。 高齢化社会の中で、介護福祉施設が増えつつある時代で、高齢者のケアサービスにも、絵本が役立っていることを感じました。 人間は年をとると子どもに帰っていくといいますが、高齢者向けの読み聞かせの本は、子どもとはちょっと選択が違うようです。 長い時代を生きてきたこと、安らぎを求めていること、かなり考えさせられました。 2023/04/24
バニラ風味
13
昨年から、デイサービスに紙芝居をしに行っていますが、ちよっと趣向を変えて、絵本の読み聞かせをしてみようと思いつきました。この本には、月毎のおすすめ絵本と、その解説が掲載されていて、即「これ読んでみよう!」と思う絵本がありました。著者が体験したことなどのエピソードも交えて、読みやすく、施設で絵本を読んでみたい人には即戦力になるでしょう。お年よりの認知度によっては、あまり反応がなく、聞こえていないのかな、と思ったりもしますが…喜んでもらえたら嬉しいですね。2016/08/09
円舞曲
8
ご長寿100年年表といろいろ参考になります。2012/05/17
絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
2
いつ購入したのか覚えていませんが、おはなし会の参考に。2018/02/27
ヒラP@ehon.gohon
2
絵本は子どもや大人たちのためだけのものではないことを感じさられました。 高齢化社会の中で、高齢者のケアサービスにも、絵本が役立っていることを感じました。 人間は年をとると子どもに帰っていくといいますが、高齢者向けの読み聞かせの本は、子どもとはちょっと選択が違うようです。 長い時代を生きてきたこと、安らぎを求めていること、かなり考えさせられました。 取り上げられている絵本は、子供向けのものもありますが、相手が違うと読み聞かせの取り組みも変わってくるようです。 高齢者への読み聞かせへのステップを感じました。2014/06/10