内容説明
本書では、古田武彦氏のセンセーショナリズムが、いかに多くの「事実無視」の上になりたっているかを、一つ一つ明らかにしようと思う。
目次
1 国名論争
2 古田説の心理学的検討
3 邪馬台国探究の方法
4 九州王朝説への反証
5 九州王朝は蜃気楼(かいやぐら)にすぎない
感想・レビュー
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hyena_no_papa
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安本氏による古田説批判の『古代九州王朝はなかった』の改訂版。本文はほとんど変わらないが、「はしがき」は前著から全面的に書き直してある。和田喜八郎氏が捏造した偽史『東日流外三郡誌』について言及しているのは、安本・古田論争の経緯から見れば当然のことかも知れない。「はしがき」の終わり近くに「「科学」というものは、その歴史上、古田武彦氏のような、ものすごいドグマと、戦いつづけてきたのである」と書くが、全くの同感。九州王朝は「透明魚(トランスパレントフィッシュ)との比喩は一言で古田説を言い切っていると言えよう。