内容説明
すべてを失う破滅への道。推定使用経験者185万人の恐るべき実態。
目次
1 隔離病棟
2 増え続ける薬物依存者たち
3 覚醒剤とはどんな薬物なのか
4 禁断症状
5 覚醒剤依存は治療できるか
6 後悔しきれない人生
7 ダルクのすすめ
8 薬物依存症専門医という仕事
著者等紹介
近藤直樹[コンドウナオキ]
1965年生まれ。静岡県富士市のアルコール依存、薬物中毒者治療専門病院・聖明病院院長。浜松医科大学卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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リアん
2
昨年当病院の閉鎖病棟に入院しており、最初の1ヵ月は本書表紙の隔離病棟に収容されていました。精神薬のODの影響により1週間一睡もせず幻覚を見続けました。1週間で体重が10kg落ちました。しかし、本当の地獄はそれからでした。表紙で分かるように、部屋にあるのは布団と便器と監視カメラだけです。部屋の外に出るのは無理です。暇潰しは看護師が運んでくれる食事のみ。暗く孤独な部屋に閉じ込められ、何もすることがない。これが如何に地獄なのか、多くの方は想像出来ないと思います。退屈は死よりも恐ろしい、それを強く実感しました。2020/08/04
マイケル
1
本書帯に書いている「すべてを失う破滅への道」。その通りだと思います。一度はまったら止めることができないのは、ニュースで報道される有名人が証明しています。最近ニュースで話題のMDMAにも触れていますが、臭いものに蓋で、隠すのではなく、若者が安易に手を出さないように、本書のようなものを教材として危険性をもっと周知する必要があると思います。本書にも書かれていますが、ゲートウェイドラッグと呼ばれるマリファナの海外での合法化の流れが気がかりです。例の相模原障害者殺傷事件の容疑者もやっていたようですから。2019/02/26
+Nao+
1
覚醒剤がどのようにして日本に広まってきたか、またその禁断症状、意外と知らない人も多い覚醒剤と麻薬の違いなどが分かり易く書かれています。私は以前テレビでこの病院を見たことがありますが、知らない人は表紙の写真だけでも衝撃的だと思います。2010/02/22