内容説明
人と自然 揺らぐ境界。「山の動物」だったクマが、街中に姿を見せ続けている。住宅街に、公園に、学校に―。約10年間の新聞連載から秋田県内の現実を見つめ、取るべき手だてを考える。
目次
第1章 さまようクマ(2017~2018年)(異常年;集落で;マタギ;生息数;森は今;大量出没;恵み;行政は;被害者の視点;これから)
第2章 クマ異常出没(2023~2024年)(クマ異常出没;2023年を振り返って;2023年クマ被害者アンケート;クマ被害者の声から;市街地スーパーにクマ)
第3章 クマが棲む街で(2025年)(「体の傷、心の傷」;緊急銃猟;影響;向き合う;緊急シンポジウム)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
おかむら
23
クマ出没件数が最も多い秋田県の地元紙魁新報のクマ特集記事をまとめたもの。出没数が近年最初の異常年だった2017年、桁違いの大量出没の2023年、そして全国的にも被害が大量発生の2025年の3章構成。我が街仙台でも以前は山っぽいとこにクマ出たニュースはたまにあったけど、去年街中のフォーラム仙台(映画館)から出てきたら辻々に警察官がいてパトカーもいて、なんだー?事件かー?と思いながら歩いてたけど、なんとあんなとこにクマが出てたんだとか。全国ニュースにもなりました。まさか生活圏にクマが出るとはなー。怖っ。2026/09/06
makoto018
11
クマの大量出没が問題となっている秋田県。地元紙が総力取材をまとめた本書。①近年最初に異常出没した2017年、②被害が急増の2023年、③全国的に大量出没した2025年の3部構成。 十和田・クマ被害者遺族「だども、クマが悪りどいう話ではない。山のおかげで生活ができて、今があるんだもの。クマだって真剣なんだ」 本書で有識者らが語った対策のうち2026年現在、県内で実現しているものも多い。野生生物の専門職員、公務員ハンターの配置、シンクタンク設置(2027年予定)、「人とクマが棲み分けるビジョンと事業。2026/06/22
やん
0
9月に秋田を旅した時道の駅で見つけて購入。昨年から行きたかったのだがクマが怖くて、今年も怖かったけどいっそ敵を知ろうと色々読んでいる。本書は地元紙の連載を再構成したもの。秋田県のクマ対策の変遷もよくわかる。遠くから来た観光客はその時だけ注意すればいいが、生活県内でいつクマに襲われるかわからない恐怖は遥かに想像を超えるのだろう。阿仁のくまくま園でツキノワグマを見たが、あの巨体で音もなく力強く動かれては太刀打ちできない。クマがいない県、被害が少ない県も他人事に思わないで、国全体で対策を講じる必要があると思う。2026/09/22
読書日記
0
人間と熊の境界線が混沌としている。近年、日本各地で熊の目撃例が増加し続けており、以前は山奥で暮らしていた熊たちが人里に頻繁に降りてくるようになってきた。地方ではマタギという存在があり、熊などを狩猟することを仕事にしてきた人たちもいたが、現在ではほとんど見られなくなっている。熊は自然界を象徴する存在であり、狩猟に携わる人にとっても畏敬の念で接してきた。今後、熊がより一層人間の生息圏に出現するようになった時にいかに対応していくべきか。2026/04/25




