内容説明
統計学的アプローチがマネーゲームに勝った!リバプール優勝までの全貌。サッカーはポゼッションで決まる?シュート力を正確に測る方法は?勝ち点には表れないチーム力とは?―あらゆる要素を徹底的に数値化する方法。史上最高の選手はクリスティアーノ・ロナウドかメッシか?監督はどのくらい重要?ホームゲームはどの程度有利?―サッカーの「究極の疑問」を科学的に解く。ケンブリッジ大物理学博士号を持ち、「リバプールの頭脳」とまで呼ばれた元リサーチ・ディレクターが、世界最高レベルのサッカーの見方をあなたに授ける!これは、サッカー版の『マネー・ボールだ!』
目次
1 プレミアリーグで優勝する方法(最強チームへの道のり;私がデータ分析のプロになるまで;まだ来ぬ赤い夜明け―リバプールでの幕開けと苦闘 ほか)
2 誰も知らなかったサッカーの本当の見方(ギャンブルとデータ革命;「ゴール期待値」について正しく考察する;サッカーは「ポゼッション」で決まるのか ほか)
3 サッカーの「究極の疑問」を科学的に解く(「いい監督」「駄目な監督」はどう見分けるのか;史上最高の選手はクリスティアーノ・ロナウドかメッシか;シマウマを家畜化する―なぜ移籍は失敗するのか ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゲオルギオ・ハーン
9
著者は名門リヴァプールFCのアナリストだった人物で同クラブが混迷期から立ち直り、CLやプレミアリーグタイトルを獲得するまでに復活することにも貢献した人物である。そのため、パート1のキャリアの話がとても面白く、データ分析の難しさ、それを現場管理職である監督たちに納得させて起用させる、オーナーに選手獲得を納得してもらうかの苦労話は興味深い。選手は具体名が出るので欧州サッカーが好きな人は当時の移籍市場の裏話も知れて面白いと思う。私はローマのファンなので少々複雑な気分になったが。2025/06/28
L
3
タイトルはひどいです。 グラハムさんはデータだけの担当ですが、マイケルエドワーズがアカデミーでのサッカー経験とビデオアナリストとしてのキャリアから従来のスカウティングとのバランス取り役で性格や素行、文化に馴染めるかなども考慮した上で最終に獲得するかどうか意思決定してるって書かれており明らかにデータが10割ではないのがわかります。2025/03/28
Go Extreme
1
データ分析によるチーム強化 データ分析部門設立の契機 期待ゴールxGの活用 データ分析による劇的勝利 データ主導の選手補強 マネーボールの影響 ギャンブル業界からの技術応用 ポアソン分布でのゴール予測 ゴール期待値xGの考察 ポゼッション率の限界 ポゼッションバリューの重要性 トラッキングデータ革命 オフ・ザ・ボールの重要性 ピッチ・コントロール概念 AIによる戦術パターン分析 投資対効果の最大化 ホームアドバンテージ効果 データと人間のバランス2025/04/29
Geezer
1
すぱーず、リバプールでデータアナリストとして活躍した著者によるサッカーのデータ分析の黎明期~現在迄の歴史と、データ分析の活用の実際を綴った本。なるほど、今はここまで進歩しているのか、と感心すると同時にでも結局得られたデータをどう活かすかは扱う人次第というのが解りました。「多くの人は見たいと望む現実しか見ない(カエサル)。」まず自分の決定に利するデータを重視するバイアスを排するのが必要なんですね。2025/04/08
Ta Mu
1
リヴァプールでの筆者の経験を中心にデータ分析を導入し、失敗を経験しながら成功に至るまでの流れが知れる書籍。データ分析の方法論よりも、エビデンスベースで意思決定をするための組織の話がメイン。DFのシュートブロックの所で感覚・経験とデータが食い違った際に、エビデンスベースで意思決定ができるかが重要で、感覚や経験を補強するだけのデータに大きな価値ないのはその通りだなと。一方でデータ分析に偏りすぎて簡単に測れないものを「重要でないもの」と勘違いするという批判もあって、双方にバランスの良い運用が必要になるなと思った2025/04/08