内容説明
ホームズ、クリスティから、現代社会の謎の深淵まで。“ミステリ演劇”の魅力のすべてがこの一冊にちりばめられている!!だます!だまされる!ナマで見るサスペンス劇ガイドブック。
目次
1(幕開き;演劇とミステリの出会い;女王・クリスティ;フーダニット名作選;名探偵に難題;現実はハードボイルド)
BREAK(怪談)
2(警察;裁判;牢獄)
3(不条理の衝撃;過去と未来へのタイムトラベル;現場検証・2020‐2023年;目撃者・観客;パンドラの箱)
著者等紹介
麻田実[アサダミノル]
1936年生まれ。慶應義塾大学卒業。59年からNHK、92年から制作会社カズモでテレビ番組を製作。現在役員プロデューサー。ミステリでは、「幻影城賞」第二回佳作。現在、「ハヤカワミステリマガジン」「季刊文科」で劇評連載中(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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志村真幸
1
本書は、ミステリを主題とした舞台、芝居がテーマのエッセイ集だ。 『ハムレット』、クリスティの『ねずみとり』、アイラ・レビンの『死の罠』、三島由紀夫が脚本化した『黒蜥蜴』、レジナルド・ローズの『十二人の怒れる男』、ピランデルロの『ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ』など。 「怪談」「警察」「裁判」「牢獄」といった章も楽しい。 透徹した視線からの冷静な分析がいい。ファン意識を感じさせつつも、ダメなものはバッサリと切り、明確に根拠・理由が示される。 ミステリ好きも舞台好きも満足できる一冊。 2025/04/28
はる熊猫
0
ミステリ演劇の歴史と魅力がわかりやすく解説されている。演劇史でもクリスティ作品が分岐点なのはすごい。探偵作家クラブの演劇に興味がわいた。「舞台の上の殺人現場の犠牲者たちは無駄死ではなかったのだ」というまとめの一文が、面白おかしかった。2024/03/14