内容説明
戦いの合間でさえ、人間も鬼も自分の過去をしばしば思い出す。そう、『鬼滅』は過去の「記憶」をめぐる物語なのだ。「回想」「走馬灯」「時間(過去・現在・未来)」などを鍵に、「細胞の記憶」や「先祖の記憶」など物語独自の概念にも着目。記憶研究を専門とする文学研究者が真剣に読み解く『鬼滅』論!
目次
序章 『鬼滅』と記憶
第1部 「時間」と「記憶」から読み解く『鬼滅の刃』(漫画研究と「時間」と「記憶」;「回想の物語」としての『鬼滅の刃』―炭治郎立志編(那田蜘蛛山まで)
夢と幻、そして記憶―無限列車編
繋がれる記憶―遊郭編 VS上弦の陸・堕姫、妓夫太郎
遺伝する記憶―刀鍛冶の里編 VS上弦の肆・半天狗、伍・玉壺
最後の戦い(1)柱稽古~無限城へ VS新上弦の陸・獪岳、VS上弦の参・猗窩座 ほか)
第2部 作品にちりばめられたテーマたち(繋がりと縛り;記憶や想いの継承;他者への想い)
終章 『鬼滅の刃』に見る「記憶」の諸相
著者等紹介
三村尚央[ミムラタカヒロ]
1974年、広島県生まれ。広島大学大学院文学研究科博士課程後期修了。現在、千葉工業大学教授。関心分野はイギリス文学(カズオ・イシグロなど)および記憶の文化(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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