内容説明
「日本人の識字率は世界でもトップレベル」。長年そう信じられてきたこのイメージの起点は、1948年、戦後間もない時期に行われた日本で唯一の全国的な識字調査にあります。しかし、それからおよそ80年がたった現在に至るまで、日本では同規模の識字調査は一度も実施されていません。高度経済成長、IT化、そして社会の多様化を経た現代において、本当にすべての人が「問題なく読み書きができている」と言えるでしょうか。
目次
第1部 「日本人の識字率は高い」は共同幻想?―約80年ぶりの識字調査への挑戦と課題(自分の識字率を測ってみたい―夜間中学生徒の要望;日本では全国識字調査は一度しか行われていない;1948年の識字調査で出された問題とその方法;世界の識字調査に目を向けてみると;新しい識字調査の問題をどう作るのか;多様な日本語使用者がいる現在の日本;どのように調査を実施するのか;調査後のサポート方法;みんなに調査を受けてもらうために;識字調査を行う意義―現在の日本で「リテラシー」をどう考えるのか;質疑応答)
第2部 これまでとこれからの日本の識字を考えるために(1948年の識字調査の結果はどう分析されたのか;日本人の読み書き能力にAIは興味・関心をもつか;脳の損傷は読み書きにどのような影響をあたえるのか)
著者等紹介
野山広[ノヤマヒロシ]
国立国語研究所研究系・准教授。研究分野は社会言語学、日本語教育学、基礎教育保障学等
朝日祥之[アサヒヨシユキ]
国立国語研究所研究系・教授。研究分野は社会言語学、言語接触
横山詔一[ヨコヤマショウイチ]
国立国語研究所研究系・名誉教授。研究分野は社会言語心理学
竹本直也[タケモトナオヤ]
国立民族学博物館人類基礎理論研究部、東京湾岸リハビリテーション病院・研究員。研究分野は失語症学、リハビリテーション医学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。



